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■ 安藤大央(ベトナム-バンコク旅行記)

 7月10日午後3時、次はタイに入国した。すぐ隣同士の国なのにタイはベトナムよりも数段発達していて、まるで日本のような高層ビルや整備された道路が印象的である。
僕は到着するとすぐ、スクンビット通りに宿を見つけた。チェックインを済ませると、早速サイアムセンターへと向かった。サイアムスクエアには日本人がたくさん見受けられ、伊勢丹やそごうなどの日系デパートが建ち並んでいる。だから「タイにやってきたのだ」というインパクトがベトナムのときと比べて強く感じられなかった。地理的な条件に加えて、出歩く人々の数の多さからか、かなり蒸し暑いタイの空気に僕は少し息苦しくなってきていた。
早めに宿に帰って一休みした後、屋台で晩飯を食べようと思い、再び外を出歩いてみることにする。飯代を安くあげるためでもあるが、やはり現地の人たちがどんな物を食べているのかを知りたかったのだ。通りをブラブラ歩き出すと、ところどころに屋台があるのが目に入った。何もないようなところでも一歩裏道に入れば屋台がずらりと並んでいる。その中から一軒をなんとなく選び、タイで初めての晩飯を取ることにした。ここではクイティオナームというラーメンのようなものを食べた。中にはツミレや豚肉などが入っていて、ピリ辛の味で僕の口に合った。
飯を食べ終わると汗をびっしょりかいた僕は宿に戻りシャワーを浴びた。しかし、このシャワー、いくらお湯を出そうとひねってみたが水しか出てこない。まぁ体はさっぱりしたし、こんなことは旅につきものだろうと思いつつ、翌日に備えて寝ることにした。
7月11日、朝飯を屋台で済ませた僕は、名所として名高い王宮に向かうことにした。タクシーで約20分で到着し、料金は80バーツとそこそこ手ごろな値段に安心した。中に入ると早速タイで最も格式の高い寺院であるワット・プラケオ、別名エメラルド寺院に向かう。色とりどりのタイルで装飾された本堂や金色に輝く仏塔。その美しさと大きさ、細工の素晴らしさに感動した。
ここで僕はこれまで目にしたことのない光景に遭遇した。本堂で参拝者がどれほど長い列を作っていても、僧が一人やってくるとまるで地面が真っ二つに割れるかのようにみんなが道を譲るのだ。タイにおける僧の存在感をこんな形ではっきり体験できるとは思ってもいなかった。タイと日本では坊さんと言ってもかなり社会の中の地位が違うものだなぁと文化の違いに感じ入ってしまった。
そして王宮を後にすると、次はチャイナタウンに移動した。チャイナタウンは店同士が密集していてとても賑やかで、この混沌とした雰囲気がいかにもタイっぽいなぁと思った。ここにはこの旅の課題?の一つである、トムヤムクン用の鍋を探しにきたのだ。しかしなかなか見つけることができず、結局2時間もトゥクトゥクで走り回り、やっとの思いで見つけたときにはすでに夜8時をまわっていた。町をゆっくりと見て歩くことはできなかったが、とにかく目的の物を手に入れることができ一安心して宿に戻ることにした。
それから腹ごしらえをしに屋台まで出かけて行った。そこでチキンカレー(のようなもの)・トムヤムクン・ヌードルを注文する。けれども思っていた以上にすべてが辛い。レストランで食べるより屋台のほうが数段美味いのは確かだが。
お腹が満たされて少し落ち着くと、やはりタイにきたのだからムエタイを見てみようと思い立ち、ルンビニースタジアムに行く。しかし、せっかく来たというのにその日は試合はやっておらず、少々がっくりして宿に戻った。ツキの悪さはこれだけで終わらなかった。その晩、眠りについてどれくらい経ってからだろうか。蒸し暑さに目が覚めて、寝ぼけたまま冷蔵庫の飲料水を飲んだ。しかしボーっとしていた僕が選んだボトルは、その日の朝冷蔵庫をチェックしたときに「栓」が開けられた形跡のある(詰め替えられた可能性のある)ボトルで、間違って飲まないように隅にわざわざ避けておいた物だったのだ。よりによってこれを選ぶとは・・・。
翌朝、お腹の激痛で目覚めることになってしまった。昨晩のことを思い出し、しまったと思ったがもう遅く、この日は一日ホテルで過ごすことになってしまった。あまりの痛さに、必死で近くの薬局に行き薬を買うが、あまり効き目はなく、ただひたすらじっと耐えるのみであった。それでも夜になると痛みはだいぶ引いてきたので、残りわずかな貴重な時間、少しでもタイに触れなければもったいないと思い、パッポンストリートに行くことにした。
さすがバンコクを歓楽街として世界にしらしめている通りだけあって、活気ある露店、行き交う人々や客引きを見ているだけでも楽しめる。中でもこの通りの名物でもある綺麗で妖艶なダンサー達。話によると彼女達?は元男性である人も多いという。うーん、この娘もひょっとして元は男なのかなどと思って見るのも面白い。しかし結局、お腹の調子と出国の飛行機の時間を考えてお店には入らずじまい。残念な思いをした。
宿に戻り荷造りを済ませ、深夜1時ごろドン・ムアイ空港に向かった。帰りの飛行機で真下に広がるタイを見ながら思った。−世界にはいろんな人がいる。例え隣国でも、食べ物や生活習慣、町並みや交通機関など大きな違いがあるのだと。例えばタイの料理は辛い物が多いけれど、食べやすいものが多い気がする。比較してベトナムの料理は具や盛り付けは珍しく感じないけれど、ニョクナムなどのソースや香草類の独特な匂いは日本人には好き嫌いが分かれそうだ。また、タイは近代的なビルが建ち並び、電車やバスもかなり発達しているが、ベトナムではまだまだ道路は整備が行き届いておらず、信号も機能していない所が多い。
しかし、どちらの国にも共通する部分があった。それは、一人一人のもつエネルギーの強さ、目に見えるようなハングリーさだ。
今、僕らが住んでいる日本はあらゆる物が溢れていて、お金があれば大抵のものは手に入りそうだ。無駄なものに時間やお金を費やし、自分が何をしたいのか分からなくなっている人も少なくないだろう。一方、同じアジアの国に生活する彼らは、10歳に満たない少女でも自分のやるべきことを知っている。生活していく上で必要なものを体で知っている。しかも、生きていくことをとても楽しんでいるように見えた。そこには日本との経済的な背景の違いだけに理由があるとは思えない、彼らの国や彼ら自身の持つ大らかさとエネルギーが関係しているように感じた。今回の旅は自分自身を一回り成長させてくれた、大変有意義な1週間だった。この旅で出会ったすべての人に感謝したい。